熱可塑性カーボン中敷きの特徴と製作方法 ホーム > 研究開発 > 熱可塑性カーボン中敷きの特徴と製作方法 第32回日本義肢装具学会 札幌 2016年10月 ㈱長崎かなえ1)、長崎大学医学部保健学科2) ○小迫 正千代1)、二宮 誠1)、小関 弘展2) 【はじめに】 義肢装具向きの新素材を求めて他社と共同で熱可塑性カーボンを開発した。オリジナルカーボンの特徴 1 比重は鉄の四分の一 2 強さは鉄の10倍(重さあたり) 3 何度でも加工修正が可能 4 錆びない 5 金属よりも加工性が高い 【製作方法】 ①トリッシャムフォームとギプスでギプス採型 図1②陽性モデルをおこしモデル修正③200℃真空成型 (カーボンは1.5mm厚推奨) 図2④切削 トリミング 縁処理 図3 図4 【テスト結果】 オリジナルカーボン熱可塑性カーボンシートを用いて従来よりも薄く軽い靴の中敷き(足底板)の製作に成功した。以下の実験を行い有用性を実証する事が出来た1、 エコー検査 結果 立位足踏みにて膝窩静脈の血流量を、中敷き無し、市販中敷き装着、カーボン中敷き装着で測定した。カーボン中敷き装着により図5のように,下肢静脈血流促進効果で疲労性物質や老廃物を押し出す効果が期待できる 2、 閉眼片足立ち 被験者3人にカーボン中敷き有りと無しで、閉眼後足部での片足立ち実験を行い、図6のように全員が中敷き装着で平衡感覚(バランス)が向上した 【考察】 従来の中敷きよりも薄く軽量で強度がありかさばらないために、挿入する靴の選択肢が格段にひろがった。また、真空成型を行うことで陽性モデル形状適合度が増し、後足部を包み込む深いトリミングができフィット感の向上にもつながった。熱可塑性であるため、再加熱による修正も簡単に短時間で可能である。 【参考文献】 二宮 誠、他:カーボン式の片側支柱長下肢装具の開発.日本義肢装具学会誌28巻特別号、198,2012. お問い合わせContact お見積りは無料ですお気軽にお問い合せ下さい! 095-845-6255 FAX: 095-845-6256〒852-8102 長崎県長崎市坂本1丁目6-10受付時間:9時~17時 メールフォーム